面接成功パーフェクトガイド|転職面接でよくある質問と対策方法

転職活動の最大の山場ともいえる面接。緊張でうまく応対できない……という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。ここでは転職面接でよく聞かれる質問について、考え方のポイントや伝え方のコツを徹底的に解説します。

監修:福澤 謙二郎
北海道札幌市生まれ。北海学園大学卒業後、札幌本社の企業に入社。その後、株式会社リクルートに転職。グループ内の人事制度を利用して株式会社リクルートエージェントへ入社し、東京本社で金融不動産領域の企業に対する採用コンサルタント業務に従事。その後キャリアアドバイザー職へ異動となり、ほぼ全職種の転職コンサルタント業務に従事。2009年、創業2年目のリージョンズ株式会社へ入社。国家検定2級キャリアコンサルティング技能士、リージョナルスタイル認定チーフコンサルタント。

転職における面接の目的

中途採用における面接の目的は、面接する人(企業)と面接を受ける人(転職希望者)双方のさまざまな不安を解消し合うことです。簡単に思えるかもしれませんが、「自分に対する他人の不安を解消させる」ためには、あなたが想像しているよりもパワーが必要になるものです。

面接で企業が解消したい不安とは

企業側に共通する「面接で解消したい不安」は主に2つあります。

不安①当社を辞めないか

転職活動をしているということは、企業側は「自社で採用してもまた辞めてしまうのではないか……」と感じるものです。企業が不安に思うのは自然なことで、必要以上に気にすることはありません。あなたの説明でその不安を払しょくできる、そして当社なら辞めないだろうと感じてもらうことが大切です。

不安②当社の課題を解決してくれる力を持っているか

企業は面接で、「当社にとって必要な人物か」を見極めたいと考えています。あなたを採用することで、企業にどんなメリットがあるかを具体的に知りたいのです。そのため、その企業で自分のキャリアをどう活かせるのか、明確なビジョンをもち、言葉で語れるようにしておくとよいでしょう。

これらの不安を解消するために、6つの具体的な面接対策をご紹介します。

面接対策①自己紹介

多くの場合、面接の冒頭で自己紹介を求められます。企業の目的は、求人内容に対して「あなたができること」を知り、企業の課題を解決する力を持っているかを確認することです。この目的を念頭において対策を考えましょう。

自己紹介の考え方

自己紹介は下記の手順で考えると、うまく要点をつかんだ説明になります。

  1. 3分以内にまとめる
  2. PRしたい経歴は具体的な数字を用いて説明する
  3. 求人内容と「過去やってきたこと」が近い経歴を意識して説明する
  4. その仕事をするにあたり有力な資格があれば、最後に伝える

自己紹介の具体例

(氏名)と申します。本日は改めまして宜しくお願い申し上げます。
A大学卒業後、○○メーカーであるB社に入社し、8年6ヶ月間、△△業界約□社に対して営業業務に従事して参りました。2020年4月に主任に昇進、メンバー10名のマネジメント業務にも従事して参りました。

自己紹介では細かい経験や理由については説明せず、先方からの質問を待つようにしましょう。説明が冗長になるのを防ぐことができます。

面接対策②転職理由

面接で聞かれることが多い質問は転職理由と志望動機です。この2つに一貫性をもたせることが、あなたの話に説得力をもたせるポイントになります。

企業が転職理由を質問する目的は、企業の不安である「入社しても辞めてしまわないか」を見極めるためです。企業はこの質問を通して、「その理由なら転職を考えるのは自然なことであり、当社なら辞めないだろう」と安心したいのです。

転職理由の考え方

転職理由は自責の精神と謙虚なスタンスで伝える

転職理由が現職・前職での不満や家庭の事情などの場合、「それを解決するために起こしたアクション」も説明しましょう。当事者意識をもって行動したという点が重要です。不満や事情だけを述べてしまうと、他責傾向の強い人物という評価になってしまいます。あくまでも自責のスタンスをもつことが、謙虚な言葉として表れ、企業に与える印象もよいものとなります。

伝え方のポイントとして、下記のような枕詞をうまく使うとよいでしょう。

「自分なりにではありますが、解決するために〇〇の行動をとったものの、△△という理由からやむなく」
「短期間での転職になってしまうため大変悩んだのですが、○○という理由でやむなく」
「家族と相談を重ねましたが、〇〇という理由でやむなく」

相手の納得感を得られるか考える

一般的に、自分が実現したいキャリアと現状にギャップが生じたとき、それを解消するために転職という手段をとるものです。その前提に基づいて「実現したいことが現職ではどうしても実現できないから転職する」という説明にすることで、初めて相手の納得感を得ることができます。「実現したいこと」は、応募先企業で実現できるものでなければいけません。その内容によっては、応募先企業で実現できるかどうかを逆質問で確認することも重要です。

転職理由を具体的に考えるヒント

自分なりにどんな行動を起こしたかを語る

転職理由が現職・前職での不満や家庭の事情などの場合、改善・解決しようと自分なりに努力したという事実があれば説明しましょう。転職しようと思ったきっかけや背景に対し「辞める」という結論を出す前に、自分なりにどう改善しようと思ったか、どういうアクションを起こしたかなどの行動プロセスを語ることができれば、企業の納得感を得られやすいでしょう。

客観的な数字の事実を出す

待遇や労務環境を改善したいといった転職理由の場合、客観的な数字を出すことも有効です。例えば、「月の時間外勤務が平均80時間という状況が続いている」といった説明です。誰が見ても「それは転職を考えるだろう」という納得感を与えるために、数字の事実は効果的です。ただし、会社の責任が100%という内容にしないこと。ネガティブなだけの理由は厳禁です。あくまでも「相手の納得感を得られるか」という観点で考えてみてください。

どんな転職理由であったとしても、会社組織や人間関係など、環境面だけを理由にするのは好ましくありません。あくまでも前向きに、自分が実現したいことのために転職という手段をとっているというスタンスを忘れないでください。

面接対策③志望動機

志望動機は転職理由と同様に、企業の不安である「入社しても辞めてしまわないか」を解消するために質問されます。それに加えて、会社にどんなメリットを提供できるのかという「当社の課題を解決してくれる力を持っているか」の確認をするために、企業は志望動機を質問します。

志望動機の考え方

志望動機は「業界・会社に対する志望動機」「仕事内容に対する志望動機」に分けて考えるとよいでしょう。具体的には、下記の手順で進めていきます。

  1. 3C分析を活用して、業界・会社・仕事内容の情報を収集する
  2. 集めた情報を分析・推測する
  3. まず業界・会社に対する志望動機を考える
  4. そして仕事内容に対する志望動機を考える

3C分析とはマーケティング手法の一つです。3Cとは、Company(業界・会社)・Customer(顧客)・Competitor(競合)の3つの言葉の頭文字であり、会社や事業部がおかれている経営環境を分析し経営課題を見つけ、戦略代替案の発想などに活用するフレームワークです。

業界・会社に対する志望動機の考え方

①業界・会社【Company】

その企業が属する業界や企業自体の情報を収集し、業界・企業の強み、その企業が大切にしてきたこと、これから大切にしたいこと、将来性などを推測しましょう。

  • 業界の歴史、業界規模の推移、トピックス、課題、他業界と比較した将来性
  • 企業の歴史、従業員数・業績・資本金の推移、トピックス、課題、強み、独自性
  • 企業の経営理念、経営陣や株主、取引先の情報など
②顧客【Customer】

あなたが選考を受けるポジションに求められる人柄・性格・技能、やりがいなどを推測しましょう。

  • サービス対象となるターゲットの属性や志向性、行動特性、取引先の情報など
③競合【Competitor】

ライバル会社(場合によってはライバル業界)の情報を収集し、ライバル会社に対しての強みや大切にしていることを推測しましょう。

  • インターネット、業界地図の本、会社案内、会社四季報
  • サービスを実際に受けてみる、取引先の評価、情報をもっていそうな人からの意見など

ここで行う3C分析はあくまでも「推測」であり、事前準備で100%理解することはできません。分からない部分は推測、あるいは企業に直接聞くなどして企業理解に努めましょう。

仕事内容に対する志望動機の考え方

あなたが選考を受けるポジションに求められる人柄・性格・技能、得られるかもしれないやりがいに対して、下記の視点から考えてみましょう。

  1. 過去の社会人経験に基づいて出来そうなこと(CAN)
  2. CANや長所・性格に基づいてやってみたいという思い(WILL)
  3. 出来ない部分は長所や性格を活かして頑張って出来るようになりたいという思い(CANNOTとWILL)

※①②は、学生時代の経験や趣味のことを加えてもよいでしょう。
※「成長したい」「キャリアアップしたい」(WILL)だけで終わることは避けましょう。

転職理由と志望動機の一貫性をチェック

志望動機がまとまったら、その前に考えた転職理由を解決できる内容か、あるいは矛盾しない内容かをチェックしましょう。転職理由と志望動機に一貫性があることで説得力が増し、企業側もあなたが自社で活躍する姿をイメージしやすくなります。

面接対策④成功エピソードと失敗エピソード

転職の面接では成功エピソードと失敗エピソードを質問されることが多いでしょう。企業の意図としては、エピソードを通して「成功・強みの再現性」「失敗を前にしたときの行動特性」「自己認識の度合い」を測ろうとしています。これらは企業の不安である「当社の課題を解決してくれる力を持っているか」を確認するための質問です。

成功エピソードの考え方

転職面接における成功エピソードを考える際に、社会人としてのエピソードはもちろんのこと、学生時代を思い出してみるとよいでしょう。あなたの性格的な強みを活かした学生時代のエピソード(学業・サークル・アルバイト・趣味・社会活動など)を最低でも2つは準備しておきたいものです。また社会人成功エピソードとして、募集職種と「過去やってきたこと」が最も近い経験から性格的な強みと成功要因を分析し、しっかり説明できるように準備しておきましょう。こちらも2つ以上準備してください。

失敗エピソードの考え方

失敗エピソードを考える前に、まずはあなたの性格的な弱みや改善したい気質を整理してみましょう。その弱みが表れた過去の事例が失敗エピソードとなります、失敗の経験から何を学び、自分の改善点をどのように捉えていて、改善に向けてどんな行動をとり、今にどう活かしているのかを説明するようにしましょう。失敗エピソードは難しく考えがちですが、強みと弱みは表裏一体であることが多いものです。成功エピソードから導き出したあなたの強みを起点に、改善したい性格的な弱みを考えるのもよいでしょう。

面接対策⑤質問の時間(逆質問)

転職の面接では、最後に「何か質問はありますか?」と投げかけられることがほとんです。この質問の時間(逆質問)は、企業の思いや事実とあなたの思いにギャップがないか確認する場として臨みましょう。

逆質問はあなたの能動的なスタンスが試される貴重な時間です。ビジネスセンスや志望度合、場合によっては自分の人間性をPRできる重要な時間でもあります。その一方で、あなたが入社を意思決定するための情報を収集できる時間でもあるため、必ず準備をしましょう。

逆質問の考え方①仕事について

まずはあなたが応募したポジションについて、3C分析で分からなかったことや確認したいこと(競合に対する強み、会社が大切にしていること、これからの目標や課題、自分が実現したいフィールドがあるかなど)を問う質問を考えましょう。この場合、質問の前に必ず「自分なりの仮説」を話すようにしてください。

具体的な質問例

  • 御社の競合優位性は○○と感じたのですが、是非御社のお考えをお聞かせ下さい
  • 御社の経営理念や歴史から、○○を非常に大切にされてきたと感じたのですが、是非御社のお考えをお聞かせ下さい
  • 今後の業界の課題は○○と推測したのですが、是非御社のお考えをお聞かせ願いますか?
  • 御社は現在、○○というサービスを中心に展開されておりますが、今後の事業展開に関しまして、教えて頂ける範囲で構いませんので、是非お聞かせ頂けませんか?
  • 上記の目的に対して、重要な課題になるようなことがあるとすれば、それはどのようなことでしょうか、教えて頂ける範囲で構いませんので、是非お聞かせ頂けませんか?
  • 先日、御社のサービスと他社のサービスを受けさせて頂き○○と感じたのですが、御社のサービスの強みをお聞かせ頂けませんか?

また、下記は企業を選択するにあたり非常に重要な項目です。積極的に質問してみて下さい。

仕事(あるいは人材)に対する社長の考え
今回採用を検討している人材に期待していること
業界の課題点や有利な点、最近の重要トピックスに対する考え
経営理念の成り立ち
今後の業界展望
今後の事業戦略や経営方針

逆質問の考え方②待遇について

諸条件や労務環境など、入社意思決定に関してどうしても面接で確認したいことがあれば逆質問として確認しましょう。この場合、必ず質問する理由を述べてから確認するようにしてください。

具体的な質問例

  • 残業に関しまして、基本的にはやりがいがあれば何ら問題ないのですが、家族に最低限の説明をしたいので、もしよろしければ実際の状況などを教えて頂けませんでしょうか?

※エージェント経由で選考が進んでいる場合、あなたと企業の間に立って疑問を解消してくれることもありますので、事前に相談することをおすすめします。

逆質問ではメモを活用する

質問の時間を有意義なものとするためのテクニックとしてメモを活用しましょう。

  1. 事前に逆質問をメモにまとめておく
  2. 質問の時間がきたら「メモを見ながらでもよろしいでしょうか?」と許可を得る
  3. メモを見ながら、最初に「質問は三つほどありまして……」と質問の数を伝える
  4. 新たな情報は「メモをとってもよろしいでしょうか」と許可を得てメモをとる
  5. 追加で聞きたいことが出てきた場合は、「追加で質問してもよろしいでしょうか」と許可を得る

面接対策⑥その他よくある質問と対策

ここからは、よくあるケースの質問とそれに対する説明の考え方を紹介します。

ケース①離職期間が長い

前職を退職してから転職活動する場合、離職期間が長引くと企業側は不安に思うものです。平均的な転職活動期間は3ヶ月と言われているため、4ヶ月を超えると「離職期間が長いのはなぜか」という質問を受けることがあります。事実を話して問題ありませんが、理解を得られやすい伝え方を心がけましょう。

具体的な例

  • 研修や勉強など、自己研鑽に励んでいた事実
  • 家業の手伝いなど、企業で働かなくてもよい理由
  • 非常に合格難易度の高い職種を目指していたなど、理解を得られやすい面接不合格理由
  • 上記に当てはまらない場合、今回を最後の転職とすべく慎重に転職活動をしているなど

ケース②応募した仕事の経験が弱い

基本的に中途採用では即戦力となる人材が求められます。企業側から見て経験が弱いと判断されそうな場合、その不安を払しょくできる説明を考えておくとよいでしょう。

具体的な例

  • 今後知識を習得する手段を具体的に説明
  • 自分の強みを根拠に志望動機でPR
  • 入社までに身につけるべきスキルや知識の仮説を立て、逆質問の際に確認

ケース③組織構成に対し年齢が高い

経験やスキルは申し分なくとも、受け入れる組織でのバランスを考えたときに年齢をネックに思う企業もあります。「上司が年下でも大丈夫ですか」といった質問を受けた場合、問題ないことを裏付けるエピソードを説明できるとよいでしょう。

具体的な例

  • 過去の経験で年下の方が上司あるいは先輩だったときのエピソードを説明
  • 経験・知識を現職の組織に啓蒙し貢献したエピソードでPR

面接のテクニック

効果的な面接練習の方法

面接は事前の準備が重要です。緊張するのが当たり前の環境で本来の力を発揮するには事前の練習がものをいいます。

まずは、面接の想定問答を紙に書き出してください。書けないことは語れないものです。きちんとした文章にする必要はなく、箇条書きで要点を書き出すだけでも思考が整理されます。

次に、鏡に向かって実際に声に出して練習してみて下さい。回答に困った時の視線の置き場も決めておきましょう。自分が話している姿を動画で撮り、見返すことも非常に有効です。オンライン面接の場合は家族や友人に協力してもらい、実際の面接を想定した環境で練習し画面録画をチェックするといった対策をすれば万全でしょう。

あわせて読みたい

「ワイプ芸」を知っていますか? テレビ番組のVTR中にタレントの方々が画面端の小窓で見せるリアクション、あれを「ワイプ芸」といいます。転職の選考において主流となっているWeb面接(オンライン面接)で面接官の心をつかむには、このワイプ[…]

面接の心構え

面接の場は独特の緊張感が漂うものです。いまいち盛り上がらないまま、淡々と進むこともあるでしょう。盛り上がらなくてもその雰囲気にがっかりせず、伝えたいことを確実に伝えることに注力してください。「出来ることのPR」だけが100%にならないよう、謙虚・真面目な姿勢を意識しましょう。たとえ出来ないことがあったとしても、真面目に一生懸命に頑張るというスタンスが大切です。また、友好的な雰囲気の面接で盛り上がったとしても、油断せずに謙虚に応対するように心掛けて下さい。

しっかり対策して転職面接を成功させよう

転職の面接対策について解説しました。わずか1時間の面接で、双方の不安を解消することはとても難しいものです。ただ、しっかりとポイントを抑えて面接対策をすれば、あなたの想いは必ず面接官に伝わることでしょう。

リージョンズでは今回解説した面接対策に加えて、企業/面接官ごとの特徴もふまえてアドバイスをしています。具体的な面接対策をご希望の方は、ぜひリージョンズにお問い合わせください。

個別相談会 開催一覧を見る

あわせて読みたい

転職活動って、何から始めればよいのでしょう?どういったステップがあって、どのような準備が必要なのでしょうか? ここでは、転職活動のはじまりからおわりまで、4つのステップに分けて説明していきます。納得のいく転職を実現するため、計画的に[…]