【すぐに使える】面接の志望動機をもう一歩ブラッシュアップさせるポイント

志望動機

転職面接においてほぼ必ず聞かれる質問のひとつが志望動機です。志望動機は、転職理由との一貫性をもたせることが重要なポイントです。また、志望動機を適切に回答することで、自分のこれまでの経歴を企業へアピールすることができます。今回は志望動機を考えるうえでのポイントや、志望動機に説得力をもたせて伝えるための注意点について解説をしていきます。

監修:福澤 謙二郎(Fukuzawa Kenjiro)
北海道札幌市生まれ。株式会社リクルートに転職後、グループ内の人事制度を利用して株式会社リクルートエージェントへ入社し、東京本社で採用コンサルタント業務に従事。その後キャリアアドバイザー職としてほぼ全職種の転職コンサルタント業務に従事。2009年、創業2年目のリージョンズ株式会社へ入社。保有資格:国家検定2級キャリアコンサルティング技能士

なぜ面接官は転職面接で志望動機を聞くのか

面接官は、主に二つの理由から志望動機を質問しています。ひとつは、早期離職の不安を解消するためです。入社後にミスマッチが起こらないか、すぐに辞めてしまう可能性がないかを志望動機から確認しています。もうひとつは、応募者が企業の課題を解決できる力を持っているかどうかを確認するためです。志望動機は過去の経験も交えながら語ることも多いため、その内容から企業にどのようなメリットを提供できるか、質問を通して確認しています。

転職面接での志望動機を考えるポイント

志望動機を考えるときは、応募する企業を深堀りしていくことが大切です。次の二つに分けて整理をしていきましょう。

(1)業界・会社に対する志望動機
(2)仕事内容に対する志望動機

まずは業界・会社、仕事内容についての情報収集を行い、そのうえで、それぞれに対する志望動機を考えていきましょう。

業界・会社に対する志望動機の考え方

業界・会社の情報収集を行う際は、「3C分析」のフレームを活用することで整理しやすくなります。

3C分析とは
3C分析とはマーケティング手法の一つです。3Cとは、Company(業界・会社)・Customer(顧客)・Competitor(競合)の3つの言葉の頭文字であり、会社や事業部がおかれている経営環境を分析し経営課題を見つけ、戦略代替案の発想などに活用するフレームワークです。

3C分析は、会社ホームページ、IR情報、業界地図の本、会社案内資料、会社四季報などを参考にするとよいでしょう。
また、3C分析だけでは企業のことを100%理解することはできません。情報収集をしてもわからなかった部分は面接の場で企業に直接確認し、理解を深めましょう。

①業界・会社【Company】
企業の属する業界や、企業全体の情報を収集しましょう。業界におけるその企業のポジション、強み弱み、経営理念、カルチャー、業績、今後の展望などを推測していきます。そのうえで、自分にとってのやりがいと重なる部分や、これまでの経験から自分がその会社で何を実現していきたいか深掘りして考えていきましょう。

②顧客【Customer】
企業がどのようなターゲットに対しサービスを提供しているか情報を収集しましょう。ユーザー向けの商品やサービスを展開している企業の場合は、実際に自分で商品を購入しサービスを受けてみることも大切です。そのうえで、自分が応募するポジションにはどのような人柄・性格・技能が求められているのか、どのようなやりがいが考えられるかを紐解いていきましょう。

③競合【Competitor】
企業のライバル会社・業界の情報を収集し、その企業が持っている強みや弱み、大切にしていることを紐解いていきます。応募する企業と情報を照らし合わせ、深掘りしていきましょう。

仕事内容に対する志望動機の考え方

自分が選考を受けているポジションに求められるスキル、人柄、やりがいなどをできるだけ具体的に推測しましょう。そのうえで、自分の過去の経験や今後の希望について言語化し、自分のCAN・WILLと照らし合わせて志望動機を考えていくとよいでしょう。

①過去の社会人経験(学生経験)に基づいて出来そうなこと(CAN)
②CANや長所・性格に基づいてやってみたいという思い(WILL)
③出来ない部分は長所や性格を活かして頑張って出来るようになりたいという思い(CANNOTとWILL)

業界・会社、仕事内容の情報を収集・分析し、具体的に深堀りしていくことで、「どうして自分はこの会社に応募したいのか」が明確になってくるはずです。そのようにして形作った志望動機は自分にとっても納得感があるでしょうし、面接官へ伝えたときに説得力のある内容となります。

志望動機をうまく伝えるポイント・注意点

志望動機を具体的に考えることができたら、あとは面接の場で伝えるのみです。ここでは、志望動機を面接官にうまく伝えるためのポイントをまとめていきます。

その企業だからこそ叶えられる志望動機にする

「家から近いので応募しました」といったように、その企業ではなくても叶えられる志望動機を中心に伝えてしまうと、面接官は「自社でなくても良いのだな」と判断してしまいます。企業の特徴に絡めて志望動機を伝えることで、この会社に入りたいという熱意が伝わり、入社後も長く活躍してもらえるイメージが湧くようになります。

貢献できる人材であることを伝える

企業は自社の課題解決のために採用を行っていますから、応募者が課題解決のためにどのような貢献をしてくれるかを知りたがっています。「成長したい」「キャリアアップしたい」といった、WILLだけの志望動機になってしまわないように注意しましょう。

転職理由と一貫性を持たせる

転職面接の場でほぼ必ず聞かれる質問として、転職理由も挙げられます。注意したいのは、転職理由と志望動機に一貫性があり、矛盾していないことです。一貫性があることで志望動機の説得力が増し、企業側も応募者が入社後に活躍する姿を具体的にイメージしやすくなります。

給与や制度ばかりを理由にしない

志望動機のひとつとして給与や福利厚生を挙げることは問題ありませんが、それだけを理由にしてしまうと、より好条件の企業があれば辞めてしまうのではないかと思われてしまいます。

「Uターンしたい」は志望動機になるのか?
Uターンを志望動機にすることは問題ありません。地元本社で転勤がない企業であれば納得感もありますし、面接官も地元出身者であることが多いため、地元へ戻りたい、地元に貢献したいという気持ちには理解を示してくれることでしょう。一方で、それだけが理由になってしまわないように、Uターンすることで何を実現したいのか、その企業ならではの志望動機も交えて話すのが良いでしょう。

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できるだけ具体的に述べる

企業は応募者が自社の課題解決に貢献できる人材かどうか確認するために志望動機を聞いています。自分のどんな経験が活かせるのか、曖昧な表現は避けて具体的な数字やエピソードを交えて伝えることで、面接官は応募者の入社後の活躍イメージを持ちやすくなります。また、入社後の働き方について自分なりに考えていることが伝わるため、入社への意欲が高いことも伝えられます。

応募企業の商品やサービスについての体験や感想を伝える

ユーザー向けの商品やサービスを展開している企業の場合は、事前に自分で商品を購入しサービスを受けておきましょう。その体験や感想、考察を交えた志望動機であれば、面接官にも応募者の思いが伝わりやすくなります。

嘘はつかない

企業に良い印象を持たれたいと思って自分の価値観と異なる回答をすることはやめましょう。正直に志望動機を伝えて、それが理由で内定が得られなかったとしたら、その企業は応募者にとって「志望動機が叶わない(入社すべきではない)企業」ということです。

転職面接での志望動機のまとめ

ここまで、志望動機の考え方と面接で伝える際のポイントをまとめてきました。転職理由と一貫性を持たせ、説得力のある回答をすることで面接官にとっても納得感のある志望動機を伝えられるよう、事前にしっかりと準備をしておきましょう。

リージョンズでは面接でどのように伝えると良いか、個別具体的なアドバイスも行っています。北海道・宮城・栃木・茨城にUターン転職をお考えであれば、ぜひエントリーしてください。

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