転職面接の自己紹介対策|面接官に好印象を与える回答例

面接では冒頭に自己紹介を求められることが一般的です。自己紹介は、面接官と転職者の最初のコミュニケーションであり、自己紹介で転職者の第一印象が決まります。面接時間はたった1時間です。第一印象で面接官に良いイメージを与えられないと、残りの時間で挽回することは難しいでしょう。しっかりと自己紹介対策をして、良い第一印象を与えられるように準備することが大切です。

監修:千葉 悠樹(Chiba Yuki)
大学卒業後、北海道の学習塾にて講師・教室運営責任者として勤務。地元の子どもたちの進学を支援しながら、その先にある就職について考えるようになり、全国に展開する人材派遣会社へ転職。営業・キャリアカウンセラーとして勤務。2012年、リージョンズ株式会社に入社。これまでキャリアコンサルタントとして、500名を超える転職者のキャリア支援を行っている。
保有資格:国家資格キャリアコンサルタント

面接官が自己紹介を求める理由

面接官はなぜ転職者に自己紹介を求めるのでしょうか。自己紹介を成功させるために、その理由を理解しておきましょう。

ラポール(関係構築)をする

面接の本題に入る前にラポールとして、お互いの心理的ハードルを下げるために自己紹介を求めます。面接冒頭で転職理由を質問されたらどう思いますか?転職者の立場としてはどうしても少し身構えてしまうはずです。そうならないために、まずは自己紹介をしてもらい、落ち着いて会話ができる「場」を作る効果があります。

応募者のコミュニケーション能力を確認する

自己紹介で何を話すかは転職者に委ねられます。そのため、転職者のキャラクターやコミュニケーション能力が顕著に表れます。自己紹介で話す内容はもちろん表情や仕草からも面接官は転職者のタイプを感じ取っています。

会話(質問)の糸口を探る

自己紹介は話してそれで終わりではありません。面接官は自己紹介の内容を踏まえて、話題を深掘りしたいと考えています。自己紹介は会話の糸口であり、その後に続く面接の「ネタ振り」の役割も担っています。

自己紹介と自己PRは何が違うのか
自己紹介は自分の基本情報(=自分は何者なのか)を伝えることです。一方で、自己PRは自分の強みや長所を伝えることです。一般的に、自己紹介は面接の冒頭で、自己PRは面接の後半で求められます。

面接での自己紹介で伝えるべきこと

自己紹介で伝えるべきことは大きく以下の4つです。

冒頭のあいさつ

自己紹介を求められたら、面接の機会をもらったことに対する感謝を伝えましょう。

例:「本日はお時間いただきまして、ありがとうございます。」

氏名とプロフィール

自分の氏名をフルネームで伝えるとともに、必要に応じて、生年月日、出身や現住所なども盛り込みます。面接官と同年代の場合や、会社の所在地と自分の出身地が同じ場合などは、相手からの親近感を得るチャンスなので、自ら開示していくと良いでしょう。

例:「はじめまして、○○○○と申します。昭和○○年○○月に○○県○○市で生まれ、現在○○歳になります。」

経歴と職務内容

最終学歴と、これまで在籍した社名・部署・職種を時系列で簡潔に伝えます。異動や転職が多い場合には、経験が長い経歴や、応募求人で活かせそうな経歴を中心に話しましょう。なお、必要に応じて、学生時代の部活動や現在の趣味などを伝えても良いかもしれません。

例:「○○大学卒業後、平成○○年に株式会社○○○に就職し、第三法人営業部で中小企業向けの提案営業を担当しました。その後、平成○○年に営業企画部へ異動し、現在は○○課長として○名のマネジメントにも携わっています。」

締めのあいさつ

自己紹介の結びとして、意気込みとあいさつをして締めくくりましょう。

例:「これまでの経験を活かして、御社に貢献できるよう努めますので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

面接での自己紹介のポイント

自己紹介を準備する上で、必ずおさえておきたいポイントを解説します。

面接官が知りたいことを伝える

自己紹介では、「自分が話したいこと」ではなく「面接官が知りたいこと」を伝えることを意識しましょう。自己紹介は面接冒頭で求められることが多いので、その時点で「面接官が知りたいこと」は分かりません。しかし、採用を目的とした面接となりますので、面接官の立場としては、転職者の最低限の経験やスキル、人柄は知っておきたいと思うはずです。その他、面接官が知りたいであろうことを推測して伝えることを意識しましょう。

求人票の「応募要件」を確認する
自己紹介で「面接官が知りたいこと」を推測する重要なツールの一つに求人票があります。そのなかでも「応募要件」には、企業が採用する人に求める経験やスキルが書かれています。そのため、面接官にとっては、「転職者に応募要件が備わっているか」は絶対に知りたい情報と言えます。自己紹介では、自分に「応募要件」が備わっていることを、面接官に伝えられるように意識すると良いでしょう。

1分程度で簡潔に伝える

自己紹介は1分程度の簡潔なもので十分です。面接官がどこに興味関心を持っているのか分からない段階で「相手が知りたいこと」を自己紹介で伝えるとすれば、1分程度が限界です。1分以上伝えたいことがあるという場合は「自分が話したいこと」(=面接官が興味をもたないこと)が多く含まれてしまっている可能性があります。もし面接官が「もっと知りたい」と思う部分があった場合には、必ず追加で質問をされますので、それを待つという姿勢を持ちましょう。

10分×6回 ではなく 1分×60回を目指そう
自己紹介に限った話でありませんが、面接ではできる限り簡潔に話をすることをお勧めします。例えば面接官からの質問に対して、転職者が10分話し続けたとしましょう。この場合、60分の面接で質疑は6回のみということになります(厳密には、面接官が質問する時間もあるので、それより少なくなります)。それに対して、1つの質問に1分程度で簡潔に答えることができれば、60分で60回の質疑ができます。後者の方が圧倒的に盛り上がります。

人が1分間で話せるのは約300文字
人が1分間で話す量の目安は、約300文字と言われています。相手にとっても聞きやすいのは1分300文字のペースです。まだ計ったことがない人は、1分間で自分が話している文字数をチェックしてみてください。もし1分間で400文字も話していたとしたら、相手から「早口」「聞き取りにくい」と思われているかもしれません。

非言語情報に気をつける

非言語情報とは言葉以外の情報(仮に面接の逐語録を記録したとしても分からない情報)です。具体的には、表情や仕草、声のトーン、服装といったものが該当します。この非言語情報は第一印象に大きな影響を与えます。これは自分では感じにくいものですので、家族や友人に見てもらうか、少なくとも鏡に向かって練習をすることで、自分がどう見えるかを確認しておきましょう。

丸暗記はしない

自己紹介は十分に準備して臨むべきですが、自己紹介を丸暗記することはお勧めしません。なぜならば、面接官からシンプルに「自己紹介してください」と言われるとは限らないからです。例えば、以下のようなパターンが考えられます。

①時間を指定されるパターン

「簡潔に自己紹介してください」「3分程度で自己紹介してください」

②組み合わせを指定されるパターン

「転職理由や志望動機も含めて自己紹介してください」「自己PRもかねて自己紹介してください」

こうした条件が加わった場合、丸暗記した自己紹介をそのまま伝えようと準備していると、その場で応用が利かなくなります。面接官が知りたい「条件」が加わったときには臨機応変に対応できるよう、自己紹介の準備は、要点をまとめておくという意識を持ちましょう。

面接での自己紹介の回答例

それでは具体的な自己紹介の回答例を見ていきましょう。面接官から条件がついた場合や、自分の経歴に不安がある場合など、それぞれのパターンごとに回答例を用意しましたので、これらを参考に状況に応じた自己紹介を心がけましょう。

シンプルに「自己紹介をしてください」と言われた場合

回答例はこちら
はじめまして、北海太郎と申します。本日は貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。

私は、昭和57年に北海道札幌市で生まれ、○○高校を卒業後、△△大学へ進学しました。その後、平成17年に新卒で株式会社××へ入社し、東京本社の第三法人営業部で、主に神奈川県の中小企業向けに生産設備の提案営業を行ってきました。現在までの間に、北海道支社に2年、広島支社に3年、それぞれ赴任した経験もあります。また一昨年には第三法人営業部営業二課の課長として5名の部下のマネジメントも行っております。

これまでの法人営業経験とマネジメント経験を活かして、御社に貢献していきたいと思っておりますので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。(307文字)

「30秒程度で自己紹介をしてください」と言われた場合

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はじめまして、北海太郎と申します。本日は貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。

私は△△大学を卒業後、株式会社××へ入社し、主に中小企業向けに生産設備の提案営業を行ってきました。現在は管理職として5名の部下のマネジメントも行っております。

これらの経験を活かして、御社に貢献していきたいと思っておりますので、本日はどうぞよろしくお願いいたします。(176文字)

「転職理由と志望動機も含めて自己紹介してください」と言われた場合

回答例はこちら

はじめまして、北海太郎と申します。本日は貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。

私は、昭和57年に北海道札幌市で生まれ、○○高校を卒業後、△△大学へ進学しました。その後、平成17年に新卒で株式会社××へ入社し、東京本社の第三法人営業部で、主に神奈川県の中小企業向けに生産設備の提案営業を行ってきました。現在までの間に、北海道支社に2年、広島支社に3年、それぞれ赴任した経験もあります。また一昨年には第三法人営業部営業二課の課長として5名の部下のマネジメントも行っております。

転職理由につきましては、昨年に第2子が生まれたことをきっかけに、地元である札幌に戻りたいと考えたためです。以前に北海道支社で2年間勤務した際には、両親が近くに住んでいることもあり、私も妻も余裕をもって子供と向き合えていたように感じております。現在の会社では、今後も定期的に転勤があることは間違いなく、今後の生活を考えたとき、地元北海道に腰を据えて仕事をしていきたいと考え転職を決意しました。

また御社を志望した理由につきましては、北海道に根差した企業であることはもちろんですが、せっかく地元に戻ってくるのであれば、北海道の魅力を発信できるような仕事に就きたいと思っていたからです。また御社であれば、扱う商材・サービスは異なりますが、これまでの提案型の法人営業経験とともに、東京での暮らしを経験した立場としての視点も活かせるのではないかと考え志望しました。

本日はどうぞよろしくお願いいたします。(635文字)

※転職理由と志望動機も含めてという条件が加わった場合、面接官はある程度(1分以上)の時間、転職者が話をしてくれるものと期待しているはずです。この場合には通常の自己紹介(1分)に加えて、転職理由(30秒)と志望動機(30秒)を合わせて、2分くらいを目安にすると良いでしょう。

面接での自己紹介のまとめ

転職面接における自己紹介のポイントを回答例も交えて解説しました。自己紹介は面接官との最初のコミュニケーションの機会であり、転職者の第一印象に大きな影響を与えます。「面接官が知りたいこと」を「1分程度で簡潔に」自己紹介に盛り込めるよう、しっかりと対策をしていきましょう。

リージョンズは、北海道・宮城・栃木・茨城の各エリアに根差し、個別の企業・求人ごとに、転職者一人ひとりの経歴も踏まえて自己紹介のアドバイスも実施しています。ご希望の場合は個別キャリア相談会「ご予約はこちら」からお申込みください。

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R千葉 悠樹 | 転職ノウハウ | 面接対策
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