転職活動の最大の山場ともいえる面接。緊張でうまく応対できない……という悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。ここでは転職面接でよく聞かれる質問について、考え方のポイントや伝え方のコツを徹底的に解説します。
この記事を監修したコンサルタント

リージョンズ北海道コンサルタント。2009年入社以来、北海道エリアを中心にキャリアコンサルティングに従事。国家検定2級キャリアコンサルティング技能士、リージョナルスタイル認定チーフコンサルタント。
転職における面接の目的
中途採用における面接の目的は、面接する人(企業)と面接を受ける人(転職希望者)双方のさまざまな不安を解消し合うことです。
簡単に思えるかもしれませんが、「自分に対する他人の不安を解消させる」ためには、あなたが想像しているよりもパワーが必要になるものです。
面接で企業が解消したい不安とは

企業側に共通する「面接で解消したい不安」は主に2つあります。
不安①当社を辞めないか
転職活動をしているということは、企業側は「自社で採用してもまた辞めてしまうのではないか……」と感じるものです。企業が不安に思うのは自然なことで、必要以上に気にすることはありません。あなたの説明でその不安を払しょくできる、そして当社なら辞めないだろうと感じてもらうことが大切です。
不安②当社の課題を解決してくれる力を持っているか
企業は面接で、「当社にとって必要な人物か」を見極めたいと考えています。あなたを採用することで、企業にどんなメリットがあるかを具体的に知りたいのです。そのため、その企業で自分のキャリアをどう活かせるのか、明確なビジョンをもち、言葉で語れるようにしておくとよいでしょう。
20代までであれば「ポテンシャル採用」として将来性を期待した採用が行われることがあります。一方で30代からは「即戦力採用」、つまり現時点で企業が抱える課題を解決できるスキルを持っているかが重視されます。「不安①当社を辞めないか」は全世代に共通するものですが、「不安②当社の課題を解決してくれる力を持っているか」は年齢を重ねるほど重要度が増していくことを頭に入れておきましょう。面接のすべての質疑において、「企業にどんなメリットがあるかを具体的に」イメージしてもらえるかが30代からの転職のポイントです。
これらの不安を解消するために、6つの具体的な面接対策をご紹介します。
面接対策①自己紹介
多くの場合、面接の冒頭で自己紹介を求められます。企業の目的は、求人内容に対して「あなたができること」を知り、企業の課題を解決する力を持っているかを確認することです。この目的を念頭において対策を考えましょう。
自己紹介を準備する上で、必ずおさえておきたいポイントは下記4点です。
- 自分が話したいことではなく面接官が知りたいことを伝える
- 1分程度で簡潔に伝える
- 非言語情報(表情や仕草、声のトーン、服装など)に気をつける
- 丸暗記をせず、要点のみまとめておく
▼転職面接での自己紹介対策について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
面接では冒頭に自己紹介を求められることが一般的です。自己紹介は、面接官と転職者の最初のコミュニケーションであり、自己紹介で転職者の第一印象が決まります。面接時間はたった1時間です。第一印象で面接官に良いイメージを与えられないと、残りの時間[…]
面接対策②転職理由
面接で聞かれることが多い質問は転職理由と志望動機です。この2つに一貫性をもたせることが、あなたの話に説得力をもたせるポイントになります。
企業が転職理由を質問する目的は、企業の不安である「入社しても辞めてしまわないか」を見極めるためです。企業はこの質問を通して、「その理由なら転職を考えるのは自然なことであり、当社なら辞めないだろう」と安心したいのです。
▼面接での転職理由対策について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
転職理由はどうしてもネガティブな要素(不満や不安など)が伴います。しかしその不満や不安をそのまま語っても面接官には理解してもらえません。では面接官を納得させるためにはどのように転職理由を伝えると良いでしょうか。面接対策をスタートさせるにあ[…]
20代までであれば、ある程度「若気の至り」と言える転職理由も許されることがありますが、30代からは通用しません。衝動に駆られたような転職理由や企業の責に終始した転職理由、同じような理由で転職を繰り返しているような場合も、面接官のジャッジは厳しくなります。
また30代からは転職理由と志望動機に一貫性を持たせることの重要性も高まります。転職理由と志望動機すらロジカルに話せない=ビジネススキルが低いと判断する企業も多くあります。多少粗削りであってもフレッシュさでカバーできる20代とは異なり、30代からはシビアにジャッジされることを意識しておきましょう。
面接対策③志望動機

志望動機は転職理由と同様に、企業の不安である「入社しても辞めてしまわないか」を解消するために質問されます。それに加えて、会社にどんなメリットを提供できるのかという「当社の課題を解決してくれる力を持っているか」の確認をするために、企業は志望動機を質問します。
志望動機は「業界・会社に対する志望動機」「仕事内容に対する志望動機」に分けて考えるとよいでしょう。具体的には、下記の手順で進めていきます。
- 3C分析を活用して、業界・会社・仕事内容の情報を収集する
- 集めた情報を分析・推測する
- まず業界・会社に対する志望動機を考える
- そして仕事内容に対する志望動機を考える
▼転職面接での志望動機対策について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
転職面接においてほぼ必ず聞かれる質問のひとつが志望動機です。志望動機は、転職理由との一貫性をもたせることが重要なポイントです。また、志望動機を適切に回答することで、自分のこれまでの経歴を企業へアピールすることができます。今回は志望動機を考[…]
志望動機がまとまったら、その前に考えた転職理由を解決できる内容か、あるいは矛盾しない内容かをチェックしましょう。転職理由と志望動機に一貫性があることで説得力が増し、企業側もあなたが自社で活躍する姿をイメージしやすくなります。
面接で志望動機を質問されたとき、20代までであれば「キャリアアップするため」が仕事への意欲と捉えてもらえることがありますが、30代からの転職では「キャリアアップするため」はプラスに働くことはほぼないと言っていいでしょう。即戦力を求めている企業に対して、自分自身がキャリアアップしたいという志望動機は全くアピールになりません。
30代からの転職では、(キャリアップも含めた)やってみたいこと「WILL」よりも、できること「CAN」が重視されます。企業は、あなたを採用することでどのようなメリットがあるのかを知りたいのです。志望動機が「WILL」だけにならないように意識しましょう。
面接対策④成功体験・失敗体験
成功体験と失敗体験もよくある質問です。企業の意図としては、エピソードを通して「成功・強みの再現性」「失敗を前にしたときの行動特性」「自己認識の度合い」を測ろうとしています。これらは企業の不安である「当社の課題を解決してくれる力を持っているか」を確認するための質問です。
▼転職面接での成功体験・失敗体験対策について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
転職面接で「成功体験・失敗体験を教えてください」と問われることがあります。この質問の意図と回答のポイントを押さえておけば、面接官に好印象を与えることができます。 この記事では成功体験・失敗体験の考え方と伝え方のコツを紹介しますので、[…]
面接対策⑤質問の時間(逆質問)
転職の面接では、最後に「何か質問はありますか?」と投げかけられることがほとんどです。この質問の時間(逆質問)は、企業の思いや事実とあなたの思いにギャップがないか確認する場として臨みましょう。
逆質問はあなたの能動的なスタンスが試される貴重な時間です。ビジネスセンスや志望度合、場合によっては自分の人間性をPRできる重要な時間でもあります。その一方で、あなたが入社を意思決定するための情報を収集できる時間でもあるため、必ず準備をしましょう。
▼転職面接での逆質問対策について、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
面接の合否を大きく左右するのは、「逆質問」の時間です。面接は面接官がリードして進行しますので、転職者は「相手の質問に対して答える」という受動的な立場にあります。しかし面接のなかで唯一、逆質問の時間だけは転職者が能動的に発言することができま[…]
面接対策⑥その他よくある質問と対策

ここからは、よくあるケースの質問とそれに対する説明の考え方を紹介します。
ケース①離職期間が長い
前職を退職してから転職活動する場合、離職期間が長引くと企業側は不安に思うものです。平均的な転職活動期間は3ヶ月と言われているため、4ヶ月を超えると「離職期間が長いのはなぜか」という質問を受けることがあります。事実を話して問題ありませんが、理解を得られやすい伝え方を心がけましょう。
具体的な例
- 研修や勉強など、自己研鑽に励んでいた事実
- 家業の手伝いなど、企業で働かなくてもよい理由
- 非常に合格難易度の高い職種を目指していたなど、理解を得られやすい面接不合格理由
- 上記に当てはまらない場合、今回を最後の転職とすべく慎重に転職活動をしているなど
ケース②応募した仕事の経験が弱い
基本的に中途採用では即戦力となる人材が求められます。企業側から見て経験が弱いと判断されそうな場合、その不安を払しょくできる説明を考えておくとよいでしょう。
具体的な例
- 今後知識を習得する手段を具体的に説明
- 自分の強みを根拠に志望動機でPR
- 入社までに身につけるべきスキルや知識の仮説を立て、逆質問の際に確認
ケース③組織構成に対し年齢が高い
経験やスキルは申し分なくとも、受け入れる組織でのバランスを考えたときに年齢をネックに思う企業もあります。「上司が年下でも大丈夫ですか」といった質問を受けた場合、問題ないことを裏付けるエピソードを説明できるとよいでしょう。
具体的な例
- 過去の経験で年下の方が上司あるいは先輩だったときのエピソードを説明
- 経験・知識を現職の組織に啓蒙し貢献したエピソードでPR
面接のテクニック
面接は事前の準備が重要です。緊張するのが当たり前の環境で本来の力を発揮するには事前の練習がものをいいます。
効果的な面接練習の方法
まずは、面接の想定問答を紙に書き出してください。書けないことは語れないものです。きちんとした文章にする必要はなく、箇条書きで要点を書き出すだけでも思考が整理されます。
次に、鏡に向かって実際に声に出して練習してみて下さい。回答に困った時の視線の置き場も決めておきましょう。自分が話している姿を動画で撮り、見返すことも非常に有効です。オンライン面接の場合は家族や友人に協力してもらい、実際の面接を想定した環境で練習し画面録画をチェックするといった対策をすれば万全でしょう。
「ワイプ芸」を知っていますか? テレビ番組のVTR中にタレントの方々が画面端の小窓で見せるリアクションを「ワイプ芸」といいます。転職の選考において主流となっているWeb面接(オンライン面接)で面接官の心をつかむには、このワイプ芸のよ[…]
面接の心構え
面接の場は独特の緊張感が漂うものです。
いまいち盛り上がらないまま、淡々と進むこともあるでしょう。盛り上がらなくてもその雰囲気にがっかりせず、伝えたいことを確実に伝えることに注力してください。「出来ることのPR」だけが100%にならないよう、謙虚・真面目な姿勢を意識しましょう。たとえ出来ないことがあったとしても、真面目に一生懸命に頑張るというスタンスが大切です。
また、友好的な雰囲気の面接で盛り上がったとしても、油断せずに謙虚に応対するように心掛けて下さい。
しっかり対策して転職面接を成功させよう
転職の面接対策について解説しました。わずか1時間の面接で、双方の不安を解消することはとても難しいものです。ただ、しっかりとポイントを抑えて面接対策をすれば、あなたの想いは必ず面接官に伝わることでしょう。
リージョンズでは今回解説した面接対策に加えて、企業/面接官ごとの特徴もふまえてアドバイスをしています。具体的な面接対策をご希望の方は、ぜひリージョンズにお問い合わせください。
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