地方企業の総務は雑用!?実はキャリアアップに役立つ総務Uターン転職とは

Uターン希望者に地元企業の総務ポジションを提案すると、「スキルが身につかないのでは」「キャリアアップできるイメージがない」と不安に思うことがあるようです。

地方企業の総務としてキャリアアップすることは難しいのでしょうか。今回は地方企業の総務の実態と、首都圏で経験を積んだUターン人材が知っておきたいポイントについて解説します。

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東京の総務と地方の総務の違い

総務と聞いてどのような業務を思い浮かべますか。ひとくちに総務といっても仕事は多岐に渡ります。総務の仕事内容は企業規模や業種によって異なりますが、地域によっても違いが出てきます。

ここで首都圏企業の総務と地方企業の総務の求人情報を比べてみましょう。

募集ポジション名は同じでも、給与や仕事内容に違いがあることが分かります。給与の違いは平均年収の違い(※東京都:440万円、北海道:369万円)が表れているようですが、仕事内容にはどのような違いがあるのでしょうか。

※参考:doda 平均年収ランキング
https://doda.jp/guide/heikin/area/

A社の仕事内容は福利厚生管理や健康管理イベント運営と記載があり、このポジションにおけるミッションは従業員が健康的に働ける職場環境づくりと推察されます。B社は法務から採用まで、管理業務に幅広く対応することがわかります。

おそらく、A社の総務として求められることと、B社の総務として求められることは違うでしょう。もちろん企業によって千差万別ではありますが、リージョンズの過去求人事例を参照すると、地方企業の総務は首都圏と比べて業務の幅が広い傾向があります。

これは地方には中小企業が圧倒的に多いためです。いわゆるバックオフィスの人数は企業規模に比例するため、地方企業は管理部門の人数が少なく、総務担当一人が何役も担うことが一般的になっています。

地方企業の総務のメリット

地方企業の総務というポジションにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

メリット①幅広いスキルが身につく

地方企業の総務は幅広い業務を任されることが多いため、多様なスキルを身につけることができるというメリットがあります。組織の管理業務全般における知識と経験を備えたジェネラリストとしてのキャリアパスが期待できるでしょう。

近年増加しているジョブ型雇用の企業はスペシャリストを積極的に採用する傾向があります。そのため、今後のキャリアを考えるとジェネラリストを歓迎する企業は減少するのではないかと不安に思う人もいるかもしれません。しかし、スタートアップや拠点立ち上げなど地方で組織を拡大するフェーズの企業にとって、一通りの管理業務を経験している人は喉から手が出るほど欲しい存在です。近年、起業支援を行う地方自治体が増えているため、幅広い知識と経験をもつジェネラリストの市場価値は高まっていくことが予想されます。

メリット②経営者の近くで仕事ができる

経営者の近くで仕事ができることも大きなメリットです。地方企業は首都圏企業と比べて総務と経営者の距離が近く、意思決定に関わる機会が増えます。経営者のビジョンや考え方に接することで、仕事に対するモチベーションが向上し、視野が広がることも期待できるでしょう。

また地方企業の総務担当は社内全ての部署と関わるため、社員から相談や意見を受ける機会が多くなります。会社の問題点や改善点を把握して経営者に提言することで、会社全体の発展に貢献できます。

メリット③地域との関わりが増える

地方企業は、地域の様々な経済団体や自治体と積極的に関わりを持っています。地域社会に根差した経営活動を行う以上、地域の一員として関係性を築く機会が自然と増えます。

地域との関わりが深くなると、企業の社会貢献を果たすだけでなくイメージアップにもつながります。会社の評判を上げることは総務として非常に価値の高い仕事と言えます。地方企業の総務であれば、そういった仕事に携わるチャンスが増えることもメリットの一つです。

地方企業の総務のデメリット

メリットばかりに思える地方企業の総務ですが、デメリットはあるのでしょうか。メリットとして挙げたことについて違う角度から考えてみましょう。

デメリット①幅広いゆえに業務量が膨大

地方企業の総務というと、なんとなく「ゆるい」イメージを持つ人がいるかもしれませんが、それは間違いです。

地方企業の総務業務は多岐に渡り、それぞれに法律や制度、手続きなどの知識が必要です。加えて、総務は「社内のどの部署にも当てはまらない業務」を一手に引き受ける場合が多く、業務量が膨大になることも珍しくありません。締め切りやスケジュールを厳しく管理することはもちろん、社内外との交渉も頻繁にあります。業務の専門知識を持つだけでなく、強い責任感と実行力が求められるポジションと言えるでしょう。

デメリット②総務業務を軽視する経営者もいる

総務の転職で注意したいのは、総務を軽視する経営者もいるということです。

「バックオフィスは利益を生まないから投資しない」「システムツールがあれば管理部門の人員は不要」という安易な考えをもつ経営者はまだまだ存在します。地方で起業して経営者となる人は営業などの現場出身者が多く、管理業務に関わった経験が少ないため、総務の重要性を理解していないからです。そのような企業に総務として入社してしまうと、正当な評価を受けられず、思うようなキャリアも築けなくなってしまいます。

デメリット③地域との関わりが苦手な人は辛い

地域との関わりが多いことが地方企業のメリットとお伝えしましたが、しっかりと公私を分けたい人にとってはデメリットになるかもしれません。

地域と企業の関わりは経済活動だけではありません。企業名を背負って募金や緑化活動といったボランティアを行ったり、お祭りなどのイベントに運営として駆り出されたりということもあります。総務は会社の窓口を担当するため、地域貢献活動に積極的に取り組む姿勢が求められます。地方企業に必ず地域貢献活動があるとは限りませんが、首都圏企業に比べると可能性は高くなります。地域との深い関わりが苦手な人は、あらかじめ採用担当者に確認するなど入社前にリサーチしておきましょう。

総務Uターン転職のポイント

地方企業に総務としてUターン転職を成功させるためのポイントをお伝えします。

地方企業の情報を集める

まずは情報収集をしましょう。地元に密着し市場をよく理解しているエージェントと繋がっておくことをお勧めします。都市圏にいると、地方の情報を自分の力だけで集めることは困難ですが、地域密着のエージェントは常に最新情報をもっています。実際に転職活動を進める際にもバックアップが期待できるため、ぜひ活用しましょう。

また、近年は知人経由のリファラル採用が増加しています。ある程度の年齢になると同級生などで経済界にネットワークをもつ人も出てくるため、地元の知人にUターン転職を検討していることを話しておきましょう。意外な繋がりから声がかかるかもしれません。いまはオンラインでも様々なイベントに参加できるため、地元の企業が集まるセミナー等を見つけたら参加してみるのも一考すると良いでしょう。

総務という職種名で判断せずに、具体的な仕事内容を確認する

求人票の職種名に総務と記載されているとき、「自分は総務を経験していないから対象ではない」と考える人がいるかもしれませんが、そんなことはありません。実際にUターン転職をした人の実例として、それまで総務を経験したことがなくても、「結果的に総務になった」人もたくさんいます。

ITコンサルタント → 総務部DX推進・IT統制担当
法人営業 → 総務部経営企画課
スーパーバイザー → 人事 社員研修担当

成長志向が高い地方企業は総務ポジションに「総務経験者以外」を求めることも珍しくありません。総務という言葉にとらわれず、仕事内容をよく確認しましょう。その仕事において自分の経験やスキルをどのように活かすことができるかを語れると転職成功が近づきます。

Uターン人材が地方企業の総務で活躍するには

企業が地元の人に寄せる期待と、Uターン人材に寄せる期待は違うものです。総務にUターン人材を採用する企業は成長志向が強い企業です。総務は地元で限定的に募集してもすぐに埋まるポジションのはずですが、あえてUターン人材を(それなりに高い報酬で)採用するということは、組織の成長における総務の重要性を理解していることの表れです。

Uターン人材に求められるのは、首都圏で積んだ様々な経験・スキルだけでなく、地方では得られない視座や情報感度の高さです。地方企業の文化を理解しコミュニケーションスタイルや仕事の進め方を合わせることは大切ですが、意識は常に外(首都圏)に向けてアンテナを立てておきましょう。地方の狭いマーケットだけを見ていては閉塞的になってしまいます。最新のトレンドや情報を収集し、自分なりに地方企業の発展に活かせるようなアウトプットにつなげることが重要です。

おわりに

地方企業の総務の仕事や、Uターン人材が総務に転職するポイントをお伝えしました。自分が地元でどんなキャリアを築いていきたいかをよく考えることがUターン転職成功のポイントです。

リージョンズでは、北海道・宮城・栃木・茨城における総務へのUターン転職について個別具体的なアドバイスを行っています。地元で自分の経験を活かしたいとお考えの方は、ぜひご相談ください。

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