転職の相談は誰にすべきか?相談先をシーンごとに○△×で解説

転職活動の相談は誰にするのがよいのでしょう。
ひとくちに転職活動と言っても、いくつかの段階があり、適切な相談相手はそれぞれ異なります。自分が現在どの段階にあり、誰になにを相談するのがよいのかをしっかりと理解することが転職活動の第一歩です。

転職相談のタイミング

まずは、転職活動において相談したくなるタイミングを整理してみましょう。

  1. 仕事に悩んでいるとき
  2. 転職するかどうか迷っているとき
  3. 転職活動中
  4. 入社の意思決定をするとき

仕事に悩んでいるとき

まだ転職という言葉さえ浮かんでいないタイミングかもしれません。逆に、もう転職しかないと思い詰めている場合もあるでしょう。このタイミングでは、事実よりも感情が優位になっている可能性があります。疲れやストレスからの逃避のために、安易に転職という手段を選ぶのは得策ではありません。まずは自分の気持ちを吐き出し、冷静に自分の状況を理解することが大切です。この時期は、あなたの気持ちに寄り添い、向き合ってくれる相談相手が必要です。

転職するかどうか迷っているとき

転職したい、もしくは転職する必要性を感じているけれども、転職するかどうか迷っている段階です。転職についての知識がほとんどなく、決断するには情報不足であり、漠然と不安になっている状態です。もしかすると、このページにたどり着いた方の多くはこの状態にあるのかもしれません。転職するかどうか。そもそも自分は転職できるのか。転職市場はどうなっていて、転職活動はどのように始めればいいのか。疑問が尽きないタイミングでもあります。正しい情報を集めることと自分の想いをしっかり整理することが大切な時期です。あなたの状況を客観的に理解し、偏りのないアドバイスをくれる存在が必要になります。

転職活動中

転職活動が始まると、実際に求人票を見て、いくつかの企業に応募し、選考を進めていきます。履歴書・職務経歴書の書き方や面接での作法などのテクニカルな部分での疑問、「数ある求人のうちのどれが自分に合っているのか」といった自分と向き合う中で湧き上がってくる不安など……選考がスピーディーに進む中で、悩みも随時変わっていきます。この時期には、適切なアドバイスを適切なタイミングでくれる相談先が必要です。

また、応募書類作成による忙しさや面接での緊張などにより、ストレスが多くなる時期でもあります。周りの言葉に惑わされることが増えますので、やみくもに相談相手を増やさず、状況を把握している相手に一貫して相談することをおすすめします。

入社の意思決定をするとき

多くの場合、転職活動ではいくつかの選考を平行して進めていきます。複数社から内定を受けることも少なくありません。求人票と数回の面接の中で、企業について理解を深め、入社後の生活を想像することは難しいものです。

転職活動には、新卒での就職活動との決定的な違いがあります。それは、「転職しない(=現職に残る)」という選択肢があることです。人は分かっていることと分からないことでは、分かっていることを選ぼうとするものです。「不満はあるけれど、慣れ親しんだ日常」と「自分の希望した場所ではあるけれど、未知の生活」。その二つを前にしたときに、どうしても慣れ親しんだ日常を選ぼうとする心理が働きます。しかし、入社後の生活を100%想像するのは不可能なのです。その上で、入社の決断をしなければいけません。その時には、自分がなぜ転職活動を始めたのか、原点に立ち返って自分の希望を理解することが大切です。

そして、入社の決断をするにあたっては、最終的に「自分で決断すること」が必ず必要となります。そのため、自分で決断を下すために必要な情報をくれる相談相手、そしてあなたの心の整理を手伝ってくれる相談相手がいると心強いでしょう。

それぞれのタイミングにおける適切な相談相手とは

それぞれのタイミングにおける適切な相談相手は誰でしょうか。以下では、上司・同僚、友人、配偶者・パートナー、転職エージェントの4つの相談先について考えていきます。

①仕事に悩んでいるとき、誰に相談するか

  • 上司・同僚(×)職場での「転職」はNGワード
  • 友人()気の置けない仲間と語り尽くしてみては?
  • 配偶者・パートナー()共に目指したい未来を話すいい機会に
  • 転職エージェント(×)時期尚早

上司・同僚(×)職場での「転職」はNGワード

この時期に上司・同僚に転職の相談することは絶対にやめましょう。職場において、転職の話題はとてもデリケートなものであり、軽い気持ちで口に出すのは非常に危険です。転職する同期社員の送別会で「私も転職しようかな……。」と口走ったところ、その話が上司に伝わり大ごとになった例があります。仲間内の飲み会の場でも、職場のメンバーである限りは注意が必要です。

友人(○)気の置けない仲間と語り尽くしてみては?

あなたのことをよく知っている友人に想いを聞いてもらうとよいでしょう。あなたの性格や思考を分かった上で適切なアドバイスをくれる存在はとても貴重です。気の置けない仲間とお酒を酌み交わしながら、語り尽くすのも悪くありません。同年代の友人であれば、あなたと同様のライフステージにいるため、同様の悩みを抱えている可能性もあります。お互いの状況を共有するなかで、解決の糸口が見えてくるかもしれません。

配偶者・パートナー(○)共に目指したい未来を話すいい機会に

共に目指したい未来を話すいい機会になるのではないでしょうか。「どういう暮らしをしていきたいか」、「どういう子育てをしたいのか」、ということをじっくり話してみてはいかがでしょうか。現状の不満についても、どうすれば改善できるのかという建設的な話をするとよいでしょう。場合によっては、転職せずとも暮らしやすさが向上するかもしれません。

転職エージェント(×)時期尚早

この時点で転職エージェントにコンタクトを取ることは時期尚早と言えます。自分の状況を冷静に理解し、それでも転職という選択肢が濃厚になってきてから相談することをおすすめします。

②転職するかどうか迷っているとき、誰に相談するか

  • 上司・同僚(×)「相談」ではなく、「要望」を伝える
  • 友人(△)友人に転職経験者がいれば、参考程度に
  • 配偶者・パートナー(×)相談ではなく合意をとりつける
  • 転職エージェント(○)事実ベースでのアドバイスがもらえる

上司・同僚(×)「相談」ではなく、「要望」を伝える

基本的に上司・同僚への転職についての相談は避けた方がよいでしょう。しかし、転職への気持ちが固まってきても、「もしも現職で〇〇が叶うのであれば、現職にとどまりたい。」という希望を持つ方は多いです。たとえば、「実家に近い場所にある支店に異動したい。」「異なる部署へ配置転換し、希望する職種にキャリアチェンジしたい。」というものが当てはまります。この場合は、「相談」ではなく、「要望」をしっかりと伝える形で話をしてみましょう。転職した後に「あのまま会社に残っていれば、もしかしたら希望の部署へ移動できたかもしれない……。」という心残りをなくすことは大切です。

しかし、転職をほのめかすことや、退職を盾に交渉することはおすすめできません。あくまで転職・退職という言葉を使わずに、自分の要望を端的に伝えましょう。自分の中で「この希望が通れば現職で頑張り続ける。叶わなければ潔く転職する。」というハッキリとした基準を持ったうえで話をすることが肝要です。

友人(△)友人に転職経験者がいれば、参考程度に

本音で話せる友人は、気軽な相談相手です。友人は、あなたのことをよく知っているでしょう。しかし、同時に転職市場のことにも詳しい友人というのは珍しいのではないでしょうか。例えば友人から、「あなたは〇〇が得意だ。」という評価を受けたとしても、それは友人の基準です。転職市場ではどうでしょうか。あなたのスキルや経験は意外と一般的であったり、むしろあなたの持っている別のスキルが重宝されたりするかもしれません。このタイミングでは、あなたについてよく知っているという以上に、転職についてよく知っている相手に相談する方がよいでしょう。

もしも、友人に転職経験者がいれば、ぜひ話を聞いてみてください。実際の転職体験談を直接聞くことは貴重ですし、経験者だからこそできるアドバイスもあるはずです。しかし、転職活動は人によって千差万別です。それぞれの経験やスキルは異なります。また、転職するタイミングによって転職市場の状況は異なってきます。そのため、友人の体験談はあくまでひとつの参考として聞いておくのがよいでしょう。

配偶者・パートナー(×)相談ではなく合意をとりつける

転職活動が進み、内定を受け、入社に前向きになっているタイミングで配偶者・パートナーから反対を受けることは避けたいですよね。そのためにも、この時期に配偶者・パートナーと転職の条件を握っておくことが大切です。そもそも転職することへの合意をとること、そして年収や労務環境など相手にとって影響のある項目について合意しておくことが必須となります。年収の上下による家計への影響はもちろんですが、例えば通勤時間が伸びることによる家族への影響なども想定しなければなりません。子供の送り迎えを続けることはできるのか、夕飯の時間が変わることによりどのような影響があるかなどをシミュレーションし、譲歩できる点、絶対に譲れない点を明確にしておきましょう。

また、転職活動における配偶者・パートナーとのコミュニケーションとして一貫して言えることですが、「どうしよう?」という相談ではなく、「どうしたいと思っている」という姿勢で話をすることが大切です。自分の考えをまとめた上で、配偶者・パートナーと転職の条件についてしっかりと確認しましょう。

転職エージェント(○)事実ベースでのアドバイスがもらえる

転職するかどうか決めきれない……。そんな時こそ転職エージェントの出番です。転職エージェントは日々多くの転職希望者の相談を受けています。あなた自身が気づいていない本音を引き出してくれることがあります。また、転職エージェントの最大の強みは事実ベースでのアドバイスができることです。あなたと同じような年齢、同じような経歴の方がどのような転職をしているのか。あなたの希望にマッチする求人はどれほどあるのか。データや経験を元に、具体的かつ現実的な話ができます。相談の上で「転職しない」という結論に至るとしても問題ありません。多くの転職エージェントが無料相談を実施しているため、一度話をしてみてはいかがでしょうか。

しかし、なかにはエントリー後のサポート期間を設けている転職エージェントもあります。いますぐ転職するつもりではなく、まずは相談してみたいという場合はサポート期間を限定していない転職エージェントにエントリーするとよいでしょう。

③転職活動中、誰に相談するか

  • 上司・同僚(×)引き止めや転職活動の妨害にあうことも
  • 友人(×)気晴らし程度に留めておくのが得策
  • 配偶者・パートナー(×)あなたの内面の状況を伝えるに留めて
  • 転職エージェント(○)密にコミュニケーションをとり、少しでも不安があれば相談を

上司・同僚(×)引き止めや転職活動の妨害にあうことも

転職活動を上司や同僚に伝える必要はありません。むしろ、伝えない方が賢明でしょう。会社にとって、社員の退職は大きな損失です。引き止めを行うほか、転職活動を妨害しようとする会社があるとも聞きます。(そのような会社からはなるべく早く転職しましょう。)

もちろん、会社によって退職の意思を伝える時期の規定があります。退職日の1か月以上前には退職届を提出することを規定としている会社が多いようです。転職活動のタイミングによっては、転職活動中に退職届を出す必要がでてきますので、規定を事前に確認しておきましょう。

友人(×)気晴らし程度に留めておくのが得策

この時期は、転職することは決意したけれど、まだ転職先が決まっていない不安定な時期でもあります。周りの言葉に惑わされやすい時期ですし、となりの芝が青く見えるタイミングでもあります。あなたの第一志望の企業の条件よりも、友人の働く会社の条件の方がよいと知ってしまったら……。企業に感じていた魅力が一気に薄れてしまうなんてこともあるかもしれません。友人との話は気晴らし程度に留めておくのが得策と言えます。

配偶者・パートナー(×)あなたの内面の状況を伝えるに留めて

転職活動において配偶者・パートナーへの相談は非常に繊細な部分で、一概に語るのが難しいところです。相手との関係性により、相談すべきかどうかは大きく変わります。しかし、求人票をすべて共有し、逐一報告するのは、適切でない場合が多いといえます。求人票や面接の感想から得られる情報は、非常に限られています。中途半端な情報は、相手を不安にさせてしまうだけです。

しかし、転職活動について全く話をしないというのも寂しいものです。そんなときは、感情をメインにした感想を伝えましょう。「今日の面接は前向きな話ができて、とても楽しかった。」「最近は面接続きで疲れてきた。」など、あなたの内面の状況を伝えることで、転職活動が上手くいっているのか、負担になっていないかなどを伝えることができます。それにより、配偶者を安心させたり、逆に励ましの言葉をもらえたりするはずです。

転職エージェント(○)密にコミュニケーションをとり、少しでも不安があれば相談を

転職エージェントに紹介された求人に応募して選考を進めていく場合には、転職エージェントと二人三脚で進めていきましょう。密にコミュニケーションをとり、少しでも不安があれば相談するとよいでしょう。

④入社の意思決定をするとき、誰に相談するか

  • 上司・同僚(×)退職届を用意するタイミングで報告を
  • 友人(△)話す中で、自分の考えが整理されることも
  • 配偶者・パートナー(×)不安を払拭してあげるのがあなたのつとめ
  • 転職エージェント(△)内定までのすべてを見てきたからこそできるアドバイス

上司・同僚(×)退職届を用意するタイミングで報告を

絶対にやめましょう。このタイミングで上司・同僚に相談するのは、引き止めを期待しているとしか思えません。上司・同僚へは「相談」ではなく「報告」が適切です。入社を決意したタイミングで、退職届とともに報告しましょう。

友人(△)話す中で、自分の考えが整理されることも

入社を決断する際に、小学校時代の友人から大学時代の恩師まで、あらゆる友人・知人に相談したという話を聞いたことがあります。その人が「結局最後は自分で決めた。」と話していたのがとても印象的です。結局、結論を出すのは自分なのです。しかし、相手に自分の意見を話す中で、自分の考えが整理され、考えが固まっていく効果があります。複数の相手に話を聞くと、同じ事柄に対して肯定的な人と否定的な人が出てきます。双方の意見を聞き、自分はどう考えるのかを明確にしていく過程で、決断に近づいていくのです。ただし、「人の意見に流されやすい」という自覚のある方にはおすすめできない方法ですので、ご注意ください。

配偶者・パートナー(×)不安を払拭してあげるのがあなたのつとめ

実は、転職活動でのよくある悩みのひとつに「家族が賛成してくれない」というものがあります。入社の決意について、配偶者・パートナーと話をするときは、あなたがどうしたいのかをはっきりさせた上で、「説得する」という姿勢で臨みましょう。

これは、配偶者を説き伏せてしまいましょうという意味ではありません。あなたの配偶者・パートナーにとって、あなたの転職は他人事ではなく自分事です。あなたの転職によって、生活が大きく変わる可能性があります。あなたと同じように大きな変化を体験する当事者となります。しかし、配偶者・パートナーは面接に同席できるわけでもなければ、企業に質問を投げかけることもできません。当事者でありながら、何もできないのです。自分で行動できるあなたに比べて、感じる不安や焦燥感はより大きくなります。そのため、あなた自身が不安や疑問点を抱えた状態で相談することは、不安を与えることに他なりません。

あなたの中で不安や疑問を払拭し、気持ちを整え、しっかり説明できる状態となって話をすること。共に悩むのではなく、あなたの転職に際して不安を抱えている配偶者・パートナーの悩みを払拭してあげるのがあなたのつとめです。

転職エージェント(△)内定までのすべてを見てきたからこそできるアドバイス

転職エージェントはあなたと企業の間に入り、あなたの疑問をあなたに代わって企業に確認したり、場合によっては内定後に企業との条件確認の場を取り持ったりと、行動を伴った不安解消ができることが強みです。また、多くの転職活動を見てきた経験値から、確認すべき点や注意すべきことをアドバイスしてくれることでしょう。

入社の意思決定においてとても心強い存在である転職エージェントですが、ひとつ大きな問題があります。それは、「入社の意思決定の段階になって初めて相談する」ということができないということです。転職エージェントの転職支援は、転職相談、求人の紹介、選考過程のサポート、内定後のフォローという一連のサービスです。転職エージェントは、自分が紹介した求人であるからこそ、求人を理解し、企業とのコネクションをもっています。そして、転職希望者の悩みを聞き、志向を理解し、選考過程での様子など内定にいたるまでのすべてを見てきたからこそ、このタイミング適切なアドバイスができるのです。自分で応募し内定を獲得した企業を持って、「はじめまして、どちらの企業に入社すべきでしょうか。」と転職エージェントの門を叩いても、転職エージェントにできることはほとんどありません。

適切な相談相手を見つけよう

以上、転職活動において誰に相談するのがよいのか、それぞれのタイミングに分けてご紹介しました。

転職活動においては、誰になにを相談するかによって、大きな後押しになったり、逆にストレスやトラブルの元になったりします。適切な相談相手を見つけ、安心して転職活動を進めていきましょう。

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