オープンポジションのメリットと活用するためのポイント

求人サイトでも見かけることが増えた「オープンポジション」。なんとなく理解しているつもりでも、いざ応募する段階になると不安になる人もいるのではないでしょうか。今回は、近年増えつつあるオープンポジションの求人に応募するメリットと注意点を解説します。

監修:菅原 大(Sugawara Dai)
1987年、宮城県生まれ。東北学院大学経済学部を卒業後、東証一部(現:プライム市場)の専門商社に入社。大手チェーンストア向けに消費財の営業を担当した。2013年に宮城県へのUターンと同時に、リージョンズ株式会社に入社。これまでキャリアコンサルタントとして、500名を超える転職者に対してキャリア支援を行っている。
保有資格:国家資格キャリアコンサルタント

オープンポジションとはポジションを特定しない求人

オープンポジションとは、募集の時点で職種や仕事内容が特定されていない求人のことです。応募者の経歴や希望に沿って、選考の過程でポジションが決まっていきます。

仕事内容を全く絞らない場合もあれば、「コーポレート」「ITエンジニア」など、仕事の範囲が大まかに定められている場合もあります。また、採用された場合は、前職と同じ職種や経験がある仕事内容のポジションを提示されることがほとんどです。

オープンポジションのよくある間違い
オープンポジションと混同されやすい表記として「総合職」があります。意味は企業によって様々ですが、オープンポジションは選考を通して仕事内容や職種が決定するのに対し、総合職は仕事内容を限定しない「総合職」として採用され、入社後も複数の部署で経験を積んでいくことが前提です。
また、「オープンポジション=まずはカジュアル面談」ととらえる人もいますが、必ずしもそうではありません。オープンポジションは通常の応募と同様に選考されます。

企業がオープンポジションでの募集を行う理由

なぜ、企業はあえて「オープンポジション」で募集をかけるのでしょうか。理由は大きく2つあります。

  1. 職種や経験に縛られず、多様な応募者と会いたい
  2. 経営課題の解決策の一つとして採用を重視しており、積極的に投資したい

オープンポジションでの募集を行う企業は、採用に力を入れている企業であると言えるでしょう。また、特定の資格が必要な専門職や技術職といった、応募者が滅多に現れないような人材を欲している場合は、いつ応募がきても採用できるようにオープンポジションというかたちで募集を出している企業もあります。

エージェントが転職希望者にオープンポジションを提案する理由

エージェントからオープンポジションを提案されるということは、その企業で転職希望者が活躍できることを、コンサルタントが明確にイメージしているということです。同時に、転職希望者が転職で実現したいことをかなえられる企業であるとも考えています

先述の通り、企業は積極的な人材採用を行うためにオープンポジションを設けています。そして「よい人がいたらぜひ紹介してほしい」と、枠にとらわれない提案をエージェントに期待します。エージェントにとってオープンポジションは「企業から信頼・期待されている証」と言えるかもしれません。

オープンポジションのメリット

オープンポジションには、一般的な求人にはないメリットがあります。

外からは見えない企業情報を知ることができる(エージェント経由の場合)

エージェントからオープンポジションの求人を提案された場合、コンサルタントはその企業について熟知していることが多いです。そのため、自分ひとりでは調べることのできない情報も知ることができます。現在の経営戦略や組織課題など、知っておくと面接にも役立つ情報が得られるため、気になる点はエージェントに積極的に聞くとよいでしょう。

ライバルがいない状況で選考を受けられる

オープンポジションは応募者の経験や希望に沿ってポジションを検討するため、「採用予定1名の枠に〇人の応募者がいる」という状況にはなりません。そのため、ライバルと比較検討されることなく、選考を受けることができます

既存の枠にはまらない、自分だけのポジションをつくってもらえることも

採用決定後、多くの場合はすでにあるポジションに配属されますが、応募者のためだけのポジションが新設されることもあります。特に、ある程度のビジネスキャリアを重ねたマネジメント層を採用する企業でよくあるパターンです。企業からの期待値も高まるため、非常にやりがいのあるポジションと言えるでしょう。

オープンポジションのデメリット

オープンポジションのデメリットは特にありませんが、通常の求人よりも選考ハードルが高くなるという特徴があります。

企業としては、自社に貢献してくれる優秀な人材を採用するためにあえて経験や職種を限定せず募集しているため、自ずと応募者への期待が高まっています。エージェント経由の選考ならばコンサルタントが間に立って適切にチューニングしてくれますが、自分で企業に直接応募する場合は注意しておきたいところです。                

またオープンポジションは、一般的な求人と異なり、顕在化した採用ニーズに基づくものではありません。そのため採用緊急度は低いケースが多く、選考ハードルは高くなると思っておいた方が良いでしょう。

コンサルタントがオープンポジションをおすすめする人

以上のメリット・デメリットをふまえて、私たちコンサルタントがオープンポジションを提案することが多いのはこのような人です。

①一定のキャリアを積んだビジネスタレント

経営に近い立場でのキャリアがある人には、オープンポジションを提案することが多いです。「あの社長が言っていた経営課題を、この人なら解決できそうだな……」など、コンサルタントが閃くパターンです。この場合は「その応募者だけのポジションを創る」という意味合いで選考が進みますので、採用可能性も高まります。

②若手のポテンシャル人材

①と正反対に感じるかもしれませんが、若手の優秀なポテンシャル人材にオープンポジションを提案することもあります。企業が求める人物像に合致していて、入社後に成長が期待できるような人です。新卒採用を補完する目的で、若手のポテンシャル人材を採用するケースも多く、この場合は第二新卒の総合職というイメージで選考に臨むと良いかもしれません。

オープンポジションに応募する際の注意点

オープンポジションに応募する際に注意しておきたいことは2つあります。

①エージェントに「なぜ自分なのか」を聞く

エージェントからオープンポジションを提案された場合、「なぜ自分に、その企業を紹介するのか?」と聞いてみましょう。その回答に納得でき、かつ自分が転職で叶えたいいこととマッチしていればよいのですが、「ネームバリューがある企業だから受けてみたら」など、ぼんやりとした回答の場合は要注意です。企業を熟知していないエージェントから応募しても採用される可能性は低く、仮に採用されても「思っていたのと違った」と後悔することも考えられます。

②労働条件を確認する

企業が労働者の募集を行う場合は、職業安定法により労働条件等を明示することが定められています。「詳細は面談の時にお伝えします」などと求人票に書いた上で労働条件の一部を別途明示することも可能ですが、その場合でも面接など「企業と応募者の初顔合わせ」の前には労働条件等を明示することが推奨されています。

オープンポジションと言ってもポジション以外の労働条件は予め決まっていることもあるため、事前に確認しておきましょう。いざ内定を得たあとに「思っていた条件と違う」ということにならないよう、求人票には必ず目を通すようにしてください。

オープンポジションに応募するときの志望動機
オープンポジションの選考を受けるときに悩ましいのが、志望動機の考え方ではないでしょうか。仕事内容が明確になっていない中で志望動機を考えるポイントは、「なぜその企業に応募するのか」を自分なりの言葉で語ることです。企業のHPやエージェントから情報収集し、企業の理念、文化、事業内容、サービス、業界でのポジションなど、企業研究をしっかりと行いましょう。また、特定のスキルではなく、どんな仕事でも活かせる能力をアピールすることも有効です。


今回は、オープンポジションの求人に応募するメリットと注意点をお話ししました。ポイントを押さえれば、オープンポジションは転職希望者にとってメリットが多い求人です。ぜひ積極的に活用してください。

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