「今すぐではない人」も転職活動をするべき5つの理由

最近、TVやSNSで「今すぐではない人」向けに転職サイトへの登録を促す広告をよく目にしませんか?

「転職活動は転職したいときにすればよい」と思っている人が多いかもしれませんが、「いざ」というときでは手遅れということもあります。

今回はキャリアコンサルタントの立場から、なぜ「今すぐではない」のに転職活動をするべきなのか、早期に活動をすることのメリットをお伝えしていきます。

「今すぐではない人」向けの広告は転職エージェントの営業トーク!?

「今すぐではない人も使っている」という転職サイトのキャッチフレーズを見て、あなたはどう思いますか?
多くの人は、「こんなの転職エージェントの営業トークでしょ」「そうやって気軽に登録させて、転職を強要されるんでしょ」と思っているはずです。

そう思ってしまう気持ちもよく分かりますが、実際、「今すぐではない」転職活動はメリットばかりで、デメリットが一つもありません。私も転職の2文字が少しでも頭をよぎったら、すぐに転職活動をします。同様に、家族や友人から転職についてアドバイスを求められたら、「今すぐに転職活動をした方がいい」と伝えます。

ではなぜそう言い切れるのか、その理由をお伝えしていきたいと思います。

うるさい人事担当者やエージェントもいる
キャリアコンサルティングの場で、転職希望者から「過去にエージェントから転職するように強く言われた」という声を聞くことも多々あります。
人事担当者もエージェントも、候補者が入社してくれないと評価に繋がりませんので、「入社(転職)してほしい」というインセンティブが働くことは事実でしょう。しかし、それを候補者に強要するのはお門違いです。
転職希望者がとるべき対策としては、まず応募(登録)する時点で、明確に「今すぐではない」ことを伝えておくことです。
それでもしつこく「今すぐの転職」を迫ってくるようであれば、そうした自分勝手な人事担当者やエージェントとは、体よく理由をつけてスパッとお別れしましょう。

「今すぐではない」転職活動をすべき理由、そのメリットとは?

「今すぐではない」転職活動のメリットは、挙げればきりがないほどありますが、そのなかでも特に大きいメリットを5つ紹介します。

転職活動を通じて自分の知識が広がるから

皆さんは普段、社外のビジネスパーソンと情報交換の場を意図的に作っていますか?

人は会社という狭いコミュニティにいると、「スキルアップしているようで、実際は仕事に慣れているだけ」ということがあります。そうならないためにも、社外との交流は欠かせません。同業界の人はもちろん、異業界の人と会話をすれば、それだけでも新しい知識を吸収できるものです。

転職活動の面接(面談)は、カジュアルなものも多く、社外との情報交換の場として利用できます。面接(面談)ほど「なんでも堂々と他社に質問できる場」はありません。もちろん機密情報まで知ることはできませんが、「なるほど、この会社はこういう人事評価制度を使っているのだな」「○○業界はデジタル化が進んでいるな」などたくさんの発見ができるはずです。

つまらない本を1冊読むくらいなら、少しでも興味がある会社の面接(面談)を1回受ける方が、はるかに実入りの良い時間となるでしょう。

自分の経験・スキルの市場価値を把握できるから

面接は、自分の経験・スキルがどの程度の価値を持っているかを知る絶好の機会です。無料で他者からフィードバックが得られることは大きなメリットと言えます。

自分の経験・スキルはどんな会社のどんなポジションで求められているのか、年収はどの程度が相場なのか。またオファーが思うように得られないのであれば、自分には何が足りないのか。それが分かるだけでも転職活動をする価値は十分にあります。

いざ転職というときに、自分のスキルが市場から評価されないことを知ってもすでに手遅れです。「今すぐではない」ときに転職活動をしていれば、そこから現職に勤めながら必要なスキルを身につけることもできるでしょう。

タレントプールに登録してもらえるから

最近では、採用する側の会社も「今すぐではない」採用活動を行っています。

一昔前であれば、採用したいときに求人を出せば採用できましたが、この売り手市場ではそう簡単に採用はできません。そのため、中長期的な採用を目的として、自社にとって魅力がある経験やスキルを持っている人材をタレントプールとしてデータベース化しています。そしてそのタレントプールに対して、定期的にメルマガを送るなどして接点を持ち続け、いざ転職というときにすぐに声をかけられるように(声をかけてもらえるように)しているのです。

「今すぐではない」場合も、興味がある会社とは一度接点だけでも持ち、自分の経験やスキル、希望するキャリアの方向性などを相手に理解してもらっておくとよいでしょう。面接(面談)はもちろんですが、会社主催のセミナーや懇親会に参加する、SNSを通じて繋がっておくということも有効です。そうしておけば、いざ転職というときに、すぐにオファーが得られるかもしれません。

企業のことを深く知れるから

「今すぐではない」ということは、それだけ時間に余裕をもって転職活動ができるということです。

一般的には転職面接は2~3回で合否がでますが、正直それだけでは企業のことを理解しきれないということもあるでしょう。

「今すぐではない」ときから転職活動をしておけば、カジュアル面談で様々な層(経営者、役員、部課長、一般など)の社員と会話ができる、食事会などで人柄が分かる、オフィスや工場見学で雰囲気が知れる、といった理解を深めるための機会が多く得られます。

どれだけ理解を深めても、「入社してはじめて分かること」は絶対にありますが、それでも時間に余裕がある「今すぐではない」ときから転職活動をしていれば、ミスマッチの確率は低く抑えることができるでしょう。

思わぬ出会いがあるかもしれないから

転職に限らず人は「現状を変えなければいけない」ことが分かっていても、変化することに不安を抱くものです。そして時間だけが過ぎていくということは誰しも一度や二度は経験したことがあるのではないでしょうか。

そういう人にこそ、「今すぐではない」転職活動をお勧めします。実際に転職活動をしてみると、様々な企業や人との出会いがあります。

もしかしたら、そのなかに「この会社なら」「この人となら」とビビッとくる相手がいるかもしれません。ビビッとくれば転職すれば良いですし、こなければくるまで現職を続ければ良いのです。転職活動をしない限り、絶対にその出会いは生まれません。

「今すぐではない」けれど、「いつか転職したい」と考えている人は多くいます。
しかし、「今すぐではない」理由はなぜでしょうか。「子供が小学校にあがる来年の4月のタイミングで転職したい」「今のプロジェクトは自分の勉強になるので、それが終わる今年の9月で転職したい」といった明確な理由があるのであれば問題ありません。
しかし特に理由がないのに「今すぐではない」と考えている場合、ただ問題を先送りしているだけかもしれません。
これを機会に、そもそも「今すぐではない」のはなぜか、考えてみると良いと思います。
時間がないは言い訳にならない
「今は忙しいから」と言い訳する人もいますが、そういう人に限って、今も昔も将来も、ずっと忙しいと言っています。
時間を作ることもスキルであって、意思を持って取り組まなければ時間は作れません。
もし、どう頑張っても面接(面談)する1時間すら捻出できないのであれば、それこそ今すぐ辞めて転職するべきでしょう。

まとめ

今回は、「今すぐではない人」も転職活動をするべき5つの理由・メリットをお伝えしました。「今すぐではない」転職活動はメリットばかりで、デメリットが一つもありません。まずは第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

リージョンズでは、一人ひとりの希望に沿って、中長期の転職支援を実施しています。「今すぐではない」場合も、北海道・宮城・栃木・茨城での転職をお考えの方は、ぜひご相談ください。

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